【怖い話】歩く死体

オカルト・怖い話

カメラマンの主人公が冬山で遭難して5日目。

テント内の食料は尽き、天候は相変わらず悪い。

一人横たわる主人公の傍らに生気のない顔の女が立っていた。

「お前はもう死んだんだ」

その言葉に怯える主人公。

 

数日後、無事に発見され、

救助隊に病院へ運ばれていく主人公と女性の死体。

詰め所には、主人公の元助手が刑事から

主人公の手帳を受け取っていた。

刑事が言うには、その手帳の内容は

主人公が相当追いつめられた様な内容だったらしい。

また、押収したカメラのネガは今現像中で、

後で渡すとの事。

 

元助手曰く、主人公と一緒にいた女性は主人公の新しい助手で、

今回が最初の同行で、そして・・・

最後の同行になってしまったという。

 

入院した主人公は、ベッドの上で暴れていた。

眠らせないでくれ!死体が歩いてくるんだ!

医師達は何とか抑えつけて鎮静剤を注射した。

その頃、元助手は、病院の待合室で主人公の手帳を読んでいた。

その内容とは・・・。

 


 

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主人公と女性は山に入って初日から天候が悪化し、

降りられなくなってしまったのだ。

何とかテントでビバークするも、

山に不慣れな助手の女性は、

その夜、目を開けたまま死んでしまった。

 

主人公は彼女のまぶたを閉じようとしたが、

凍りついていたせいかうまく閉じなかった。

「その目で俺を責めているのか?お前はいつも俺を責めてばかりいた・・・」

主人公は、山を登る前に彼女に別れを切り出したが、

「それならせめて最後の思い出に」と主人公が止めるのも聞かず

強引について来てしまったことを思い出していた。

 

墓穴を掘る力も残っていなかった主人公は、

「この方がお前の美しさを保てるから」と

彼女の死体をテントの外の雪上に安置した。

テントに戻って横になってしばらく寝ていると、

冷たい腕が顔に触れた。

 

振り返ると、置いてきたはずの彼女の死体が横に寝ている。

俺の記憶違いだったのか・・・。そう思った主人公は

死体を再び外へ置くが、

また横になって目覚めると何故か死体は隣に横たわっていた。

何度外に出しても同じだった。

死体が歩いてくるのか?」と戦慄する主人公。

 

そして、遭難して5日目。

食料はとうに尽き、主人公は、

もう夢と現実の区別がつかない位に衰弱した状態だった。

主人公はテントの入口にカメラのレンズを向け、

5分おきにシャッターを切る様に設定して寝た。

「これで真実が分かるはずだ・・・」

やがて、彼女の死体がテントに入ってきて主人公に抱きつき!

と、夢を見ていた主人公は汗だくで目を覚ました。

 

目を覚ますと、場所は救出されて搬送された病院だった・・・。

その頃、霊安室では硬直した死体の腕がベッドから飛び出していた。

一方、手帳をそこまで読んでいた元助手の肩に女の手が。

 

「うわあっ!」

思わず飛び退くと、肩を叩いたのは看護婦だった。

「あの、これ・・・現像が終わったネガだそうです」

渡された写真を見ていくと、最初の数枚は何もなかったが、

「何だ、これは・・・」

元助手が見たのは、主人公が死体を背負って

テントに入って来る光景だった。

 

極限状態になっていた主人公は寂しさからか

「そばにいてくれ」と死体を自ら連れ戻し、

何度も唇を貼り付かせながらキスをしていたのだった。

嫌な予感がした元助手は主人公の病室に走るが、

ベッドはもぬけの殻。

霊安室の死体も消えていた。

 

 

 

消灯後の廊下。

目を開け、髪も乱れた女の死体を引き摺りながら

虚ろな顔の主人公は歩いていた。

死体が、死体が歩いてくる・・・」と呟きながら。

 

 

元ネタ:世にも奇妙な物語 「歩く死体」

引用元:https://ameblo.jp/mythyjack/entry-10735895425.html

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