【ほんのり怖い話】真っ黒な何かと縮まらない距離

ほんのり怖い話

1000: 裏飯屋がお送りします 2004/04/04 04:04:04.44

俺が小学生の頃の話。

その日は毎年小学校で開催されるマラソン大会の練習で、一人で家の近所を走っていた。

気が付くと夕方、さすがにペースは落ちトロトロ走り。

日もだいぶ沈み、そろそろ帰るかなという時の事。

 

 

自分の後方30mくらいだろうか、同じ様に走っている人がいた。

「あの人…いつからいたんだろう?」

基本的には住宅街の同じコースを何回も繰り返して走っていたので、気が付かなかった事を不思議に思った。

しばらく走った後、やはり気になった俺は後ろを見た。

さっきの人が15mくらいまで近ずいていた。

走っていれば同じ様に走っている人に抜かれるのはよくある事。

でも、人じゃなかった。

真っ黒の何かだった。

もちろん表情も服装もわからない。

ただ、襲い掛かってくる訳ではなく、静かにキレイなフォームのままで走っていた。

もちろん瞬間にターボがかかり、マリオさながらのBボタンダッシュで逃げた。

ダダダダダダ

ダダダダダダ

タッタッタッタッタッタッ

タッタッタッタッタッタッ

速さを変えているのに、距離が全く縮まらない。

足音が重なっているのが聞こえ、同じペースで付いてきているのがわかった。

競馬を知らない人にはわからないかもしれないが、大逃げのシルポート(俺)を見ながら後方待機で足を溜めるディープインパクト(真っ黒の何か)とという感じ。

何が言いたいかというと、いつでも抜けるのに泳がされてる感が凄いって事。

恐ろしい背後からのプレッシャーに耐え、半泣きで家まで走り、鍵をかけて母に泣きついたのを覚えている。

あの時、玄関の15m後ろにあの真っ黒な何かは立っていたのだろうか。

 

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